2街区組合員対象の、団地の再生についての説明と話し合い報告(改訂版)

                         建替え検討委員会

 6月の団地通常総会決議により、各街区対象に「団地の再生に関する説明と話し合い」を実施することになっており、この最初として、2街区組合員対象に実施しましたので、報告します。

1. 日時:2022年12月11日。13:30~16:00

2. 場所:集会所ホール

3. 参加者:2街区組合員9名。建替え検討委員5名。理事長。日建ハウジング担当者1名。

4. 関係資料:

 ①~③は組合員に既配付。④~⑥は会場で新規配付。

 ① たまプラーザ住宅再生検討報告(2020年4月)

 (第1部)建替えと修繕・改修の比較検討

 (第2部)たまプラーザ住宅における建替え計画(案)検討

 ②「団地の再生に関するアンケート」結果報告(管理組合ニュース別冊。2020.6.9付け)

 ③ 団地の再生に関するアンケート集計結果(2020.7付け)

 ④ 組合員向け「団地再生に関するアンケート」等で、組合員から寄せられた主要な要望、不安事項等についての回答(2街区用)

 ⑤ 団地の地形、地質の資料

 ⑥(2街区用)15年間の各棟修繕積立金残高予測、同積立金に対応する大規模修繕・改修費試算

5.会議での説明内容、質疑応答、組合員からの意見等

 5.1説明内容

 ・ 第4項の各資料の概要説明を建替え検討委員と日建ハウジング担当者が行い、一部については理事長が関連説明した。同項④の組合員を対象に実施したアンケート結果では、2街区では、回答数81戸中、建替え希望が55戸、今後も修繕・改修希望が24戸であった。

 ・ 同項④により、組合員から、建替え時の引っ越しの懸念が多く寄せられているので、この対策として、団地内に仮住まいを設けて引っ越す案の説明があった。

 ・ 同項⑤により、2街区を含む団地の地形、地質についての説明があった。団地の建物は杭を打ち込んで作ってあるのでしっかりしており問題ない。これ以外の盛り土の個所で浮動沈下している個所もあるが、地盤は健全。2街区の車道沿いの法面は、元からあった土地を切り取ったものなので問題ない。2-1前で水が出ているのは、土地に不透水層があるためで、この辺りは、近辺の地下に不透水層がある。

 ・今後、修繕・補修の大規模修繕を2回程度行っても大丈夫なだけの修繕積立金残高がある。

5.2質疑応答、組合員からの意見等 (読みやすくする便宜上、複数の意見等や回答を一つにまとめてあります。また、「→」は質問に対する回答です。)

 ・建物は地盤にしっかり支えられているので問題ないので、地形や地盤上では、建替えを急ぐ必要はないということか。

  → その通り。

 ・建替え時に2街区に住んでいた人は、建替え後も2街区に住めるのか。2街区に住めないとなると、建替えに賛成できない。

→ 建替え後の住居は、法律で定められている「権利変換方式」で決めることになる。

  「権利変換」では、現在の住居について、その位置、広さ、向き、階数等でその価額を評価し、建替え後の住居についても、その位置、広さ、向き、階数等で価額を評価して、同じ価額の住居に、自己負担金ゼロで入れることになる。

2街区は駅に近いので、位置の評価額が高くなる。法律では評価方法の詳細は定められていない。建替え時に今の街区から移りたくないという希望があるので、移らなくて済むように、建物の設計時に、他の街区に移らなくてもよい住居数にその街区の住居数を増やしたり、組合員間で調整したりすることが必要になるので、現在、これらを検討している。

事例を言えば、建替えた桜上水団地では、通りに面した住居の希望が多かったので、通りに面した棟を大きくし、住居数を増やしている。

 ・2街区の住居の評価額が高いということは、建替え後も2街区に住むとすれば、追加の金銭を払うことになるということか。

  → 負担金が出ないように検討している。

 ・建替えでエレベーターが出来るので、管理費が高くなるのではないか。

 → エレベーターの維持費用はかかるが、新築時は補修が少ないので、そう高くならないのではないか。エレベーターのない棟を作ることもあり得る。

 ・建替える理由が判らない。

→ 建替える主な理由は、設備の老朽化と利便性の低下。

 ・建替えて耐震性を増やしても、それを上回る地震が発生するリスクがあるのでは。→ 団地の棟の耐震性については、各タイプの棟について行った横浜市の簡易耐震診断によれば、倒壊する危険性は低いということになっている。しかし、今後発生するといわれている大地震に耐えられるとは言えない。

 ・建替える主な理由は、棟の配管からの水漏れではないか。

→ 棟の給水管のうち、共用部は管理組合で工事済で、給水塔の配管も交換されているが、住居の中の給水管はその住居の組合員の所有なので、交換が進んでいないのが課題。排水管は、たまにしか水が流れないから大きな問題はない。

 ・以前、共用の排水管に穴があいて汚水が漏れた。配管の中に管を入れて修理したが、修理していない箇所があるので、匂いが問題。

→ 配管の寿命は40年と言われているが、当団地では50数年経っている。現在、漏れがある都度、修理している。特に3DKタイプの住居は棟の下での漏れがある。棟内での漏れは少ないが、漏れがひどくなると、全面的に修理する必要が出て来る。

 ・配管を全面的に交換する選択肢もあるのなら、その内容を示して欲しい。建替えありきで進めているように見える。

→ 主に建替えを検討しているが、建替えありきで進めてはいない。

 ・コの字型の棟では、南向きは快適だが、西向きは快適ではない。

→ 全住居を南向きにする案も作るよう、業者に依頼している。権利変換計画では、組合員が先に住居を取り、残りをデベロッパーが取って、販売することになる。

 ・建替えに消極的だったが、今改めて消極的になった。今の場所にそのまま住めないのなら残念。現状に不満はなく、建替えで費用が上がるのも不安。

 ・現在の場所にそのまま住みたいとの希望が多いのだから、団地の土地売却案は不要ではないか。また、団地の土地を売ると、土地の所有権の持ち分が半分になる。

→ 区分所有法では、団地の一括建替え時には団地の土地の一部を売却できるので、実際に可能かどうか検討したもの。土地売却の可能性はなく、土地の一部を業者に貸して、その借地料で管理費を補うことも検討している。

 ・現団地の住居には、全室に窓があって日光が入る。このため、建物をしっかり維持した方が価値が向上するのでは。建物を維持するプランを示して欲しい。建物を維持する案と建替え案を比較したい。

→ 団地の課題は、不在家主が多く、空き家が多いということで、老若男女が住みやすい団地に再生することが必要。建替えと比較できるよう、建物を維持するための工事内容や費用は、過去に示しているが、再度整理して示す。

 ・建替えで棟を高くすると、近隣への電波障害が出るのでは。また、団地周辺の住民は建替えに反対するだろうから、この人達への説明はどうなるのか。

→ 団地周辺の家にはアンテナが少ないので、ケーブルテレビを使っているのではないかと考えられるので、今のところ、電波障害は心配していない。また、建替え時の横浜市の審査基準である「横浜市市街地環境設計制度」では、団地が周辺住民に建替えについて説明し、その結果を横浜市に報告することになっている。

 ・建替えの予定表は作ってあるのか。

→ ごく大まかに作ったが、物価高で変更も必要なので、作るのは難しい。

 ・今の建物を維持する検討も進めて欲しい。

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